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シリコンはくせ毛にとって害悪? シリコンの噂と真実

 

 2010年前後ぐらいにノンシリコンシャンプーがブームになりました。


その一方で、シリコンは毛穴につまる、髪を傷める、カラーやパーマが効きにくくなる、、


など「シリコンは髪にとって悪いもの」という噂が多くなっていきました。

そして、オーガニック志向の高まりなどによって、現在でもシリコンは髪に悪いという噂が多い状態です。

 ただ、シリコンは本当に髪にとって悪いものなのでしょうか?


今回は、シャンプーやトリートメントにおけるシリコンの役割をふまえて、シリコンが髪にとって本当に悪いものなのかどうかを説明していきます。



シリコンは髪に悪いのか?





 結論から言うと、シリコンは基本的には、髪や頭皮にとって悪いものではなく、シリコンについての理解を深めれば髪にとってプラスの面もあるんです。



少々あいまいな結論のように感じるかもしれませんね。


ただ、これは、シリコンがその種類や分子量の大きさによって良くも悪くもなってしまうからなんです。



 シリコンは毒性がなく化学的に安定しているため、人体に害はないものとされています。



シリコンが髪とって問題になるのは、シリコンそのものではなく、髪に蓄積(ビルドアップ)されることによるものなんです。




髪にシリコンが蓄積されると、くせが悪化したり、広がりやうねりがでやすくなります。


また、洗い残しによって、頭皮のかゆみやフケ、抜け毛の原因にもなります。



もちろん、しっかりと洗い流しをして蓄積しないようにすれば、ほとんど問題は起こりません。



ただ、シリコンには、その種類や配合量によって、落ちやすいものと落ちにくいものがあります。



そもそも、シリコンはなんのためにある?

 

 シリコンがシャンプーやトリートメントにつかわれているのは、髪に膜をはって表面をコーティングするためです。



そうすることで、洗っても髪のきしみが抑えられて、なめらかな手ざわりになります。




また、髪にツヤをあたえたり、摩擦や熱から守りダメージを軽減する効果もあるんです。



シリコンの種類と特徴




 シリコンは大きく分けると、4つにわけることができます。


①ジメチルシリコン


・もっともポピュラーなシリコン。

分子量の大きいものほど、髪に吸着しやすく、しっとりした感じになる。

逆に、分子量が小さいほど、サラサラした感じになる。

分子が大きいものほど、洗っても落ちにくい

・表示例:ジメチコン、ジメチコノール



②カチオン化されたシリコン



・カチオン化とは、プラスイオンを帯びさせるということで、髪に吸着しやすくさせます。


・ふつうのシリコンよりも吸着しやすいが、落としにくくなってしまう。


・表示例:アモジメチコン 
     アミノプロピルジメチコンなど




③揮発性シリコン





・揮発(蒸発)しやすいシリコン


ほかの成分と混ざりやすくすることが目的


・表示例:シクロメチコン
     シクロペンタシロキサン




④水溶性シリコン




・ジメチコンと界面活性剤を合成したもの


水とのなじみがよいので、洗い流しやすい


・髪のきしみやパサつきをおさえるのが目的


・表示例:ジメチコンコンポリオール
     PEG-〇ジメチコン

*〇には数字がはいり、数字が大きいほど水に溶けやすくなる





蓄積しやすいシリコンと蓄積しにくいシリコン





 髪に蓄積しやすいかどうかは、そのシリコンが洗い流しやすいかどうかに大きく関わります。


・蓄積しにくいシリコン


 揮発性シリコン

 水溶性シリコン

・蒸発しやすい、水に溶けやすいためしっかりと洗い・すすぎをすれば蓄積を防げる




 ・蓄積しやすいシリコン


  ジメチルシリコン

  カチオン化シリコン


 ・とくに、カチオン化シリコンは簡単に吸着する反面、洗い流しにくい




 上記のように、蓄積しやすいシリコンとしにくいシリコンに分けることができますが、実際は、シリコンの分子量や配合量によっても変わってきます。




ただ、成分表をみることで、使用されているシリコンの種類はわかりますが、分子量や配合量までは表示されていないので、見分けることは難しいです。



*成分表に記載されている成分は、配合量が多い順に表記されているので、それで多少は判断できます。



まとめ




 シリコンは、蓄積によるダメージというデメリットをもっています。



しかし、髪を摩擦や熱から守ってくれたり、ツヤや手ざわりをなめらかにしてくれるなどのメリットもあります。



とくに、髪の広がりやうねりに悩むくせ毛の人にとっては、ボリュームをおさえてくれる効果も期待できるため、完全に悪いものとはいえません。



ただ、シリコンは直接的にはシリコンと表示されないので、消費者にはわかりにくいです。



また、分子量の大きさなどもわからないようになっています。



 そこで、わたしの個人的な見解としては、洗い残しが髪だけでなく頭皮のトラブルの原因にもなるので


 ・シャンプーはできるだけノンシリコンを選ぶ

 ・直接的に頭皮につけないトリートメントやコンディショナーはシリコン入りを選ぶ


 というのがよいと思います。




 デメリットばかりが目立つシリコンですが、特徴をしっかりと理解し、できるだけ質のよいシリコンが使われているものを選ぶことが大切です。



そうすることで、シリコンから多くのメリットを得ることができます


これを機に、シリコンに対する理解を深め、自分の髪質にあったシャンプーやトリートメントを選べるようにしましょう!

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